キャットフードには添加物を原材料として使用している場合があります。
中でも、酸化を防ぐ効果のある酸化防止剤のうち、人工的に作られたBHAやBHT、没食子酸プロピルなどには健康被害のリスクがあるとの指摘もされているのです。
これらの酸化防止剤には一体どのようなリスクがあるのか、以下の項目で紹介します。
1-1.BHAとは
BHAは、ブチルヒドロキシアニソールともいわれています。
BHAには発がん性物質が含まれており、猫の体に悪い影響を与えるのではないかと指摘されています。
また、BHAは肝臓に負担をかけてしまうといったデメリットも持っているため、特に肝臓が弱い猫の場合は摂取を控えた方が良いでしょう。
1-2.BHTとは
BHTとはブチルヒドロキシトルエンともよばれています。
BHTは熱に強く、化粧品や油などにも使われており、人間が使用する製品にも含まれている便利な添加物です。
しかし、BHAと同じく発がん性物質が含まれているとの指摘があり、猫の体に良くない影響を与える可能性があります。
1-3.没食子酸プロピルとは
没食子酸プロピルも、キャットフードの酸化防止剤として使われており、油の酸化防止として有効な添加物です。
しかし、没食子酸プロピルは肝臓などにダメージを与える性質を持っており、猫にとって良くない影響を与える可能性があります。
もともと、BHAやBHTは石油などの酸化を防ぐ目的で使用されており、食用として使われていた訳ではありませんでした。
そのため、どちらも毒性の高さが指摘されています。
BHAやBHTは猫にとって悪影響を及ぼす可能性があるのはもちろんのこと、人間に対しても悪影響を及ぼす可能性がある物質なのです。
昔はキャットフードに含まれる成分を記載する必要はありませんでしたが、現在はキャットフードに含まれるすべての成分の記載が法律で義務付けられています。
そのため、そのキャットフードにどんなものが入っているか、原材料の項目を見れば確認することができます。
キャットフードに添加物が入っているかどうか気になる場合は、購入前に一度原材料の項目をチェックすることをおすすめします。
キャットフードには添加物を一切使用していない無添加のキャットフードというのも存在します。
しかし、酸化防止剤を使用していないキャットフードは当然酸化のスピードも早く、長期間保存できないなどのデメリットがあります。
そのため、無添加のキャットフードは添加物入りのキャットフードに比べてあまり多く出回っていません。
また、フードが酸化してしまうとさまざまなリスクが出てきます。
栄養や品質が低下するのはもちろんのこと、老化やお腹を壊す原因になる可能性もあるのです。
なので、酸化防止剤などが入っていないキャットフードを与える場合は早めに与えきるよう、注意が必要です。
しっかり管理できるのであれば、無添加のキャットフードは大変すばらしいものです。
また、酸化防止剤の全てが悪いものというわけではありません。
トコフェロールやローズマリー抽出物など、天然由来の酸化防止剤を使ったキャットフードは猫のからだに優しく、安心して与えることができます。
そのため、天然由来の添加物が入ったキャットフードを与えるというのもひとつの賢い選択肢といえます。